サッカー日本代表の次期監督として名前が急浮上したイビツァ・オシム氏の半生とその哲学を追った本です。基本は「サッカーの本」ですが、ユーゴの戦乱を描いたドキュメンタリーであり、人の上に立つ人間とはどうあるべきかの指南書であり、プロの仕事のあり方を説いたビジネス書でもあります。
お仕事ブログの方でも熱く語ってしまいましたが、かなり面白い本です。オススメ。
オシム氏はボスニア生まれのユーゴスラビア人。というわけで、現在ユーゴのサッカーに興味が出てきているゴンザは、ふと「トリビアの泉」で取り上げられていたネタを思い出しました。
いわく
サッカーのユーゴスラビア代表は、キーパー以外全員の名前にビッチが付いていた事がある
これは1998年ワールドカップフランス大会代表の話です。
すげー。ストイコビッチとか、ビッチ好きな国だとは思ってましたが、そこまでとは。
当時は22人だったユーゴ代表選手をここに列挙してみましょう。
レコビッチ
ミルコビッチ
ミハイロビッチ
ジョロビッチ
コムリエノビッチ
ペトロビッチ
ヨカノビッチ
ユーゴビッチ
ストイコビッチ
ドルロビッチ
サビチェビッチ
ステビッチ
ブルノビッチ
スタンコビッチ
ミヤトビッチ
ミロシェビッチ
コベチェビッチ
オグニェノビッチ
サベリッチ
ジュキッチ
クラリュ
ゴビダリツァ
22人中、「ビッチ」が18人、「ッチ」が20人。
「ビッチ」率81.8%、「ッチ」率90.9%。
ものすごいことになってます。たぶん旧ユーゴ地域内では、半分以上の人にビッチがつくのではないでしょうか。
ここまでビッチがつきまくると、もはや「ビッチ」には固体識別記号としての存在価値はありません。ここは一発「デノミ」を断行し、すべての「○○ビッチ」さんから「ビッチ」を取り除いたほうがいいかもしれません。
ちなみに「ビッチ」はユーゴ地域の言葉で「息子」を表します。あるファミリーから息子が分家するとき「ストイコんとこの息子」として「ストイコビッチ」と呼ばれていった結果、このようにビッチばかりになっていったようです。
似た例が、英語のson(ソン)ですね。これもロビンの息子・ロビンソン、ピーターの息子・ピーターソンなどという形でつけられたファミリーネームらしいです。
なおこの話をすると、「畜生!」などを表すスラング英語「son of a bitch!(サノバビッチ!)」は「息子の息子で、孫?」と首をかしげる人がいますが、このビッチとユーゴのビッチはまったく無関係。英語とセルビア語なんだから、当たり前といえば当たり前です。
英語の「bitch」は「雌犬」の意味。そこから転じて「尻軽女」を表す俗語です。
つまり「son of a bitch」は「尻軽女の息子」となります。「息子」ですから、罵倒に使う場合には、男相手にしか使わないようですね。
母親を使って罵倒するということで、「お前のかーちゃん、でーべそ!」の強力版といってよいかもしれませんね。




