2005年03月09日

【ゴンザの独り言EX】美術館攻略マニュアル

地元にある静岡県立美術館まで、「伊藤若冲と京の画家たち」という展覧会を観に行ってきました。
伊藤若冲と京の画家たち

伊藤若冲は江戸時代中期の京都で活躍した画家です。彼を表現するときによく使われるのが、「ワン・アンド・オンリー」という言葉。江戸期の画家だと「狩野派」のような流派が思い浮かびますが、伊藤若冲は誰にも似ていない、自分独自の絵の世界を作り上げた人物として有名なんですね。そういう意味では、まさに言葉どおり「一流」の画家といえるでしょう。

その作品の凄さのわりには、ほとんど知られていない人だったのですが、西暦1800年没ということで、2000年に没後200年の様々なイベントや特集が催されたために、かなり一般に知られるようになりました。

ゴンザは実際に観に行ったわけですが、いやあ、良いものを見せてもらいました。初期の作品として有名な、呆れるほど精密に描かれた鶏の絵や、中期の独創的な画法で名高い「マス絵」など、本当にすばらしいものでした。「マス絵」というのは、1センチ四方ほどのマスを単位にし、その集合体として描かれている絵です。

うーん。言葉では伝えにくい。どんなものだかを知りたい方は細野不二彦の美術漫画「ギャラリーフェイク25巻」を読むことをオススメします。この中の1つに若冲のマス絵をタイル絵にして、つぶれかけた銭湯を復活させようとする若主人の話があります。普通に漫画としても面白いのでぜひどうぞ。

さて、ゴンザは絵を見るのが好きなので、よく美術館に行くのですが、美術館を楽しむにはいくつかのコツがあります。ゴンザなりのそのコツをここにまとめてみましょう。

1)まずはロッカーを探せ!
まず覚えておくべきなのは、「美術鑑賞は肉体労働である」ということ。疲れます。ものすごく。ですから、動きやすくしておくことが肝心です。服装や靴などに気を遣う事は言うまでもありません。

そして、上着や荷物を抱えたままでは、美術館を楽しむことはできません。というわけで、入ったらまずコインロッカーを探しましょう。大きな美術館なら大抵あります。お金がもったいない、という人もいるかもしれませんが、せっかく美術を楽しむのですから、こういう時にはあまりケチらずに。また、公共の美術館なら、入れるときにはお金が必要でも、後で返金されるシステムのところも多いようです。

2)ねらい目はお昼時!
人気のある展覧会だと、混んでいてゆっくり見て回れないもの。そういう時、ねらい目になるのがお昼時の時間帯、つまり12時〜13時です。昼間に行動する際、たいていの人はお昼前に行くか、お昼を食べてから行くかという基準で考えるもの。お昼ご飯の時間帯は、ぽっかりと空白期間になるのです。

オススメプランとしては、美術館近くに11時か11時半までには開くレストランを見つけておき、そこで開店直後にランチを楽しむ。食べ終わったらおもむろに美術館におもむき、芸術をたのしみます。このスケジュールなら、お昼も展覧会もゆったり空いた状態で楽しめます。

3)先に全貌を把握しろ!
展覧会初心者がよく犯すミスが、「頭でっかち尻すぼみ」。つまり、最初のほうに展示されている作品は、その紹介文まで含めてつぶさに見て回るが、後半になるに従って疲れてきてしまって足早に通り過ぎるだけになる、というパターンです。こういう人が多いのは、会場の混み具合を見てもあきらか。最初が混んでて、最後のほうが大抵ガラガラです。

こういうミスを避けるために、入場したらまず最後までざっと見て回りましょう。その中でじっくり見たいものと、そうでもないものにわけてめぼしをつけておきます。また美術館の中にはけっこうたくさんの椅子が設置されているもの。2箇所くらい、座って休みつつ絵を鑑賞するポイントを押さえておきましょう。

出口直前まで行ったら、くるりときびすを返して入り口まで戻ります。このときおおまかに鑑賞スケジュールを組み立てながら、再度会場を確認するわけです。後は組み立てに従って計画的に鑑賞するだけです。

もちろん、混んでる美術館でこれをやったら、ものっすごい迷惑なヤツなのでやめときましょう。

4)ショップにご用心!
最後の罠が美術館出口付近に設けられているグッズ販売ショップ。こちらはアートな気分に浸ってテンションが上がっていますので、ついつい修学旅行に来た中学生のように、いらんものまで買い求めてしまいます。「画集買って、お前はそれを本当に家で見るのか?」とか「そのストラップを携帯電話につけることに疑問はないのか?」という冷静なツッコミができるようになるのは、美術館を出てしばらくしてからです。

美術館の収入は、入場料よりもむしろグッズの販売利益のほうが多いという噂も、うなずける話ですね。

ゴンザは美術館に行ったら「絵葉書」しか買わない、と決めています。1枚80円が相場のこれを5枚くらい買うことで買い物欲を満たします。そして1枚を自分の記念品として残し、あとの4枚を親戚や友達に出すのです。普段ごぶさたしている人と連絡をとるきっかけにもなるので、一石二鳥のいい作戦だと、自分では悦にいっています。


さあ、ゴンザの美術館攻略法、参考になりましたでしょうか。
出かけるのにいい季節になってまいりました。お得なアート生活を楽しみましょう。

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posted by ゴンザ at 16:37 | 静岡 ☀ | Comment(4) | TrackBack(0) | 「ゴンザの独り言」EX | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ゴンザさま、こんにちは。以前blogにコメント頂きましたM-CHAMPです。
あれから時々覗かせて頂いていたのですが、若冲の名前に反応して出て参りました。

伊藤若冲!
凄いキョーレツな画家ですよね。
ある意味、日本の近世にこういう画家が存在していたというのは、尾形光琳並に世界に誇れることではないかと思います。
マス絵、実物を是非ワタシも見てみたい…!
動植綵絵もですが、実際にナマで見ないと、あの緻密でかつ壮大な世界は味わえないような。
東京方面ではなぜかなかなかお目にかかれないので、仕方なく新潮の文庫版画集を眺めて自分を慰めております…

美術館攻略法、笑いつつ納得しながら拝見しました。
ワタシはそもそも美術館にはほとんど手ぶらで行きます(笑)
絵葉書しか買わないっていうのも重要ですよね。本当に欲しい画集は、展覧会の物ではなく全集系のものをチェックした方が良いものがあったりしますし。
若冲は見れませんが、今年の東京は贅沢な展覧会がてんこ盛りですので、身軽に楽しみたいと思います。
Posted by M-CHAMP at 2005年03月11日 17:32
やあやあ、M-CHAMPさん。わが母校の後輩はご迷惑をおかけしてはいないでしょうか。私はかなりご迷惑をかけたクチです。

若冲、いいですよねえ。以前2002年のお正月にやっていたNHKの特番が面白かったです。若冲の生涯を岸部一徳さんがドラマ仕立てで演じたり、アメリカの大富豪にして若冲マニア、ジョー・プライス氏の家の「マス絵」を模写した「タイル絵」のバスルームが出て来たり。

静岡県立美術館は、地方としてはなかなか良質の美術館です。企画もいいし。静岡にお立ちよりの際は、ぜひどうぞ。ロダンの彫刻が充実してます。
私はとりあえず、3月中に東京都美術館の「ミュシャ展」に行ってみようと思ってます!
Posted by ゴンザ at 2005年03月12日 14:45
今日、長崎県美術館に日展を観に行ってきました。

マニュアルに書かれているのをすっかり忘れて、ちょっとオサレしてミュールなんぞで行ったのでくたびれたのなんのって。
美術館に着いた後で思い出しましたが後のまつり。

でも、見ごたえありました!もう一回観に行きたいくらい。
去年の神戸の第九の怒濤展も非常に感動したけれど、この日展も感動しました\(^o^)/
たまに芸術にふれるのって自分の中身の為に良いですね〜。
Posted by みちる at 2005年06月19日 20:52
ダメじゃないですか。美術鑑賞は肉体労働。ゆーっくり歩きながら、ときどき立ち尽くす、なんていう珍しい動きをするのですから、こりゃもう太極拳をやりにいくと思ったほうが良いのです。

ゴンザは最近アートしてないので、また静岡県立美術館に寄ってみようかと思ってます。
Posted by ゴンザ at 2005年06月21日 18:02
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