2012年09月04日

双極性障害ゲノム研究協力

あまり今まで触れたことがありませんでしたが、私は「双極性障害」という、脳の障害を持っています。

一般には「精神障害」に分類されるものです。それほど珍しくはなく、日本では1000人に2人〜7人が罹患しているという統計があります。誤診されやすい障害なので、「実際はもっと多いはず」という説が有力です。

「双極性障害」は、以前は「躁うつ病」と呼ばれていました。

「躁」とは、わかりやすく言えばハイテンション。上機嫌で強気で落ち着きが無く行動的。急に怒り出したりたくさんの買い物をしたりします。普段のその人からは考えもつかないほど、思慮に欠けた行動をして、大喧嘩したり、ひどい言葉を吐くこともあります。

「うつ」は、最近にわかに有名になった「うつ」とほぼ同じです。無気力無関心でひたすら気分が落ち込み、何をする意欲もわかない状態です。

この「躁」と「うつ」が、長いと数年の周期で波のように現れる状態が、「躁うつ病」と分類されていました。うつ病は、文字通り「うつ」の状態が長く続く病気です。そして「躁うつ病」と「うつ病」は同じ病気の、違う現れ方であるという認識が支配的でした。

しかし、近年では「躁うつ病」と「うつ病」とは、そもそもまったく違うものであるという見方が有力になっています。

どう違うか、詳しい解説は専門家に譲るとして、わかりやすく表現すれば「うつ病は精神の病気、躁うつ病は脳の障害」と言えるでしょう。この2つは、原因も治療法もまったく違うと認識されつつあるので、紛らわしい「躁うつ病」という名前は避け、「双極性障害」という呼び方が一般化されてきています。双極性障害は、統合失調症と並び、二大精神疾患とされます。

うつ病の要因は俗に「遺伝2割、環境8割」といわれ、患者のストレス状態に起因する説が大勢を占めます。それに対して双極性障害は、「遺伝8割、環境2割」と言われます。なんらかの因子を持っている人が、ストレス状態にさらされたときに発病するものです。では、双極性障害を持っている人の親は、双極性障害かというとこれは違います。両親・兄弟・親戚にまったく双極性障害の罹患者がいなくても、突然双極性障害を発症する例はまったく珍しくありません。

ではなぜ「遺伝の要素が強い」とされるかというと、同じ遺伝子を持つ一卵性双生児の間で7〜8割という高い発症率が報告されているからです。このため、ある特定の遺伝子が双極性障害を引き起こすのではなく、いくつかの遺伝子が組み合わさって、双極性障害の因子になるのではないかという仮説が有力視されています。

うつ病と双極性障害の大きな違いのひとつに、心理療法、精神療法の効果があります。

うつ病には心理療法、精神療法と呼ばれる、こころ、あるいは精神に対して施す治療法、たとえばカウンセリングや認知のゆがみを正す、考え方を変えるなどといったことに一定の効果があります。

しかし、双極性障害はこころや精神の病気というより、脳の化学的障害であるため、こうした心理・精神療法による効果がほとんど見られません。これは化学的な病気である「胃潰瘍」に対し、気合を入れたり、考え方を変えることで、治療になるわけがないのとまったく同じです。

双極性障害は、もともと遺伝的因子をもっている人が、なんらかのきっかけによって発症し、発症後は高い再発率があり、患者に一生付き合っていく覚悟がある障害です。薬物療法によって脳の調子をなだらかにしつつ、規則正しい生活を送って自己管理し、必要以上に脳が興奮しないように気を配る、それが双極性障害への対処です。

うつ病と双極性障害、どちらがより「やっかい」かというと、今は双極性障害のほうに軍配が上がるようです。うつ病は、いわば脳の疲労が引き起こすものですので、休養をとり、しかるべき薬を飲んで、時間をかければ「治り」ます。が、双極性障害は「病気」というより「障害」。いわば「脳の体質」であるため、「完治」という着地点がないと言って良いでしょう。いつまでも再発の危険性があり、その恐れを抱えたまま生活しなければなりません。

また、双極性障害でやっかいなのは、気分が下がる「うつ」の状態よりも、気分が上がる「躁」の状態のときです。躁状態では自信に満ち溢れ、自分がなんでもできるかのように錯覚してしまうので、行動が強引かつ攻撃的になりやすく、喧嘩、暴言を吐くなどの思慮に欠けた放埓な行動を起こしてしまいます。その間に「この人の本性は、こんなものだったのか」と社会的な信用を一気に失います。

その後、うつ状態に移行すると、躁状態の時の行動を激しく後悔し、自分は生きていてもしょうがない人間であるといった絶望にさいなまれ、自死を選ぶことも珍しくありません。うつ病でも自死が懸念されますが、うつ病は「死ぬエネルギーさえない」ことが多いので、実は双極性障害のほうが自死の可能性が高いとも言われます。

さて、双極性障害の研究者として、現在の日本で最も有名なのが加藤忠史氏です。

双極性障害に関する論文、専門書、一般向けの啓蒙書などで、加藤氏の名前を見ないもののほうが少ないのではないかと思うほど、あらゆるところで引用され、加藤氏自身もたくさんの著作をを重ねています。氏の双極性障害の人々を見る目は温かく、なにかと誤解の多いこの障害について、なんとか世間の理解を得、また根治までいかなくとも制御する術を見つけたいという熱い姿勢が、さまざまな活動から見て取れます。

その加藤氏が所属する、理化学研究所脳科学総合研究センター精神疾患動態研究チームで現在、双極性障害を発症した人に対して、DNAの検査協力を呼びかける試みがされています。
ゲノム研究ご協力のお願い

加藤氏はここで述べたように、双極性障害の大きな要因に遺伝子があるという立場をもっています。そこで、双極性障害を発症した人と、その両親のDNA検査を行い、どのような因子が双極性障害のトリガーとなっているのか、遺伝子レベルでの解明をしようとなさっているわけです。

私は幸い、両親とも健在で、この障害に理解がありますので、協力を申し出、どうやらお力になれそうです。が、「精神疾患」に強い偏見を持つ方だと、自分の遺伝子になんらかの原因があることを認めたくないために、協力を断る親もいるらしいです。

私はこの障害で20年近くを苦しみました。なんの障害か診断が下ったのもごく最近。私のように長々と苦しむ人を今後出したくはありません。一日も早く、この障害の正体がつかめるよう、このゲノム研究にぜひとも協力したいと思います。

そしてもし、同じように双極性障害と戦っている方がこのブログをお読みでしたら、ぜひとも参加協力をしていただきたいと思います。

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posted by ゴンザ at 19:29 | 静岡 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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