先日FNSのキー局では『カノッサの屈辱』が一夜限りで復活したそうですね。見たかったなあ……。実家のビデオなら録画できるんですが、ウチの両親に「予約録画」などという高度な真似が可能なはずもなく、涙をのんであきらめました。
『カノッサの屈辱』を知らない人のために解説しておきましょう。
時は1077年、ローマ教皇グレゴリウス7世と神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世は、聖職叙任権をめぐって対立しておりました。聖職叙任権とは司祭の任命権であり、これを我が物にしようとするハインリヒ4世に対し教皇は彼の破門と王位剥奪を宣言。皇帝に反発する諸侯もこれを後押しし、ハインリヒ4世は王位を追われる危機に陥りました。八方ふさがりとなった彼は、破門の解除を願って自ら教皇のもとに出向き直接謝罪いたしました。この謝罪の場となったのが、北イタリアにあるカノッサ城。この一連の事件を指して『カノッサの屈辱』と言い習わすのでございます……。
はーい。太字のとこは試験に出るよー。覚えてねー。
って、これは本当の『カノッサの屈辱』のお話でして、私が言っているのはテレビ番組の『カノッサの屈辱』のことでした。
これは1990年頃、深夜に放映されていた歴史パロディ番組。現代の様々な社会事象やメーカーどうしの開発競争などを、歴史になぞらえて紹介するという、かなり面白い情報バラエティでした。
どんなものだかイマイチ良くわからない、という人は、ゴンザが以前に書いたエントリ「サビオ帝国盛衰記」をちょいと覗いてみてください。ここの「絆創膏国見聞録」というのが、『カノッサの屈辱』を真似たつくりになってます。絆創膏のシェアの変遷をヨーロッパ史風にパロってます。『カノッサの屈辱』へのオマージュであり、パロディのパロディですね。
ゴンザは当時受験生であり、志望学部が社会学部であったこともあって、この番組は本当にツボでした。特に「倫理・政経」を受験選択していたこともあって、哲学史になぞらえた「クイズ番組史観」はヒットだったなあ。「我思う、ゆえにある・ある・ある(デカルト×百人に聞きました)」とか、深夜だったので笑いをこらえるのに必死だった覚えがあります。
この当時の深夜番組、とくにフジテレビのは充実してました。実験的な番組が多く、例えば後にプレミアムタイムに格上げになった「カルトQ」とか、言葉の音感から即興でその意味を作る「たほいや」とか、三谷幸喜氏の出世作「やっぱり猫が好き」とか、そのシリーズ「子供ほしいね」とか、カノッサの後の賭け番組とか、それからそれから名前忘れちゃったんだけど、叙述ミステリーを映像で表現するものごっつマニアックな番組とか!
まさに深夜番組百花繚乱。とりあえずエッチでバカな番組やっとけ、という場だった深夜が、クリエイターに冒険させる場として機能していた時代でした。まあ、バブル期で深夜にもガンガン番組をやる余裕があった、ということもあるのですけれど。
バブルよもう一度、なんてことはまったく思わないのですけれど、自由な発想で様々な文化が生まれるには、お金の余裕がやはり必要なのでしょうね。ちょうど江戸の元禄期がそうであったように、後の世から見れば、浮かれ騒ぎの時期であったとしても、その中に花開くものはあったのでしょう。
願わくば、あのような狂った余裕でない、本当の余裕の中で、面白いものがじっくりと生まれてくる世の中にしたいものです。
2007年02月10日
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あ〜楽しみにしてたのに、見過ごしたか…
深夜番組…地域によって随分差がありますよね。
関西は、やはりどのチャンネルをつけても
吉本の方が多く出てるし。メンバーにも偏りがあるし。
関東にいるときは、色んなタレントの方が様々な番組に出ていておもしろかったんですけど。
いや、関西の番組もそれなりに楽しいのですけど。出ているメンバーに大差がないから、どれも同じ気がして…