2005年06月03日

【医療エッセイ】石との闘い(第2話/全5話) 診察篇

シリーズ連載記事です。できれば第1話からどうぞ。

■目次
 石との闘い 第1話 発病篇
 石との闘い 第2話 診察篇   当記事
 石との闘い 第3話 検査篇(前)
 石との闘い 第4話 検査篇(後)
 石との闘い 第5話 治療篇

【医療エッセイ】石との闘い(第2話/全5話) 診察篇

痛みをこらえながら、私は待っていた。
まだか。まだなのか。
まだ「その時」ではないのか。
ここでどれだけの時を過ごしただろう。
3時間までは覚えている。
その後は時計に目を走らせるのを止めていた。
時を計ることに今さらどれほどの意味があるというのか。

というわけで私は病院の待合室にいた。

診療時間前から来たのに、
「外来・初診」ということで、これでもかと待たされていた。
もうすぐ1時だ。
痛みをこらえた身としては、周りの患者はけっこう元気に見える。
「お前らほんまにどっか悪いんかい! 用無いんなら帰れ!」
と言いたくなる。

「3時間待ちの3分診療」
大病院の問題点を指摘する新聞記事が頭をよぎった時、
ようやく名前を呼ばれた。

     ◇

医者は言った。

「お水をいっぱい飲んで、ナワ跳びをしてください。」

患者は力なく笑った。

5時間近く待った後、尿検査・レントゲン撮影・超音波検査を経て
痛みと空腹を抱えた身に、笑う以外何が出来るというのか。

「尿管結石っていうのはねえ、基本的には石を自分でだすんですよ。
 お水をいっぱい飲んで、尿管につまった石をボウコウに落とすんです。
 ピョンピョン跳ぶと落ちやすい、とも言います。」

現代医療の進歩は、どうやら私が考えている以上らしい。
 
「ビール飲んでナワ跳びして石を落とそう、
 なんて合宿もあるくらいでしてねー。
 あ、アルコールはダメですよ、炎症起こすかもしれませんから。
 あはははは。」

あははははじゃない。

「石が大きい場合、衝撃波を当てて石を砕くっていう方法もあるんですが」

一瞬、腰に「かめはめ波」を当てられる自分の姿が浮かんだ。

「これくらいならなんとか落とせると思うんで、がんばってみてください。
 とりあえずもう少し詳しく調べてみましょうねー。
 来週検査しましょう。水曜日空いてますかー?」

5時間待ちの末に得たのは、「水飲んでナワ跳び」治療法と
抗生物質・尿管を広げるクスリ・痛み止めだった。

痛み止めは坐薬だった。
うめきながらピストルの弾のような薬をおしりに入れる
自分の姿を想像した。

悲しくなった。


<つづく>


■目次
 石との闘い 第1話 発病篇
 石との闘い 第2話 診察篇   当記事
 石との闘い 第3話 検査篇(前)
 石との闘い 第4話 検査篇(後)
 石との闘い 第5話 治療篇


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posted by ゴンザ at 16:08 | 静岡 ☔ | Comment(2) | TrackBack(0) | 医療エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
水飲んでジャンプ。最先端医療ですねー。医療先進国日本万歳!
でもー、石が出るのを想像するのも痛いっすね、なんだか。でも、考えようによっては男性は決して経験できない「産みの苦しみ」を味わえて、物書きとしてのゴンザさんの世界がより広がるのではないでしょうか?前向きに考えすぎ?
やっぱり「衝撃レポート」すんごい楽しみにしてますね。
Posted by ちかぼー at 2005年06月06日 21:56
衝撃レポートはまだちょっと先。
この第一弾の連載「石との闘い」では、衝撃波破砕のお話はでてこないんですねー。衝撃波破砕は続編「石との闘いR」の中でレポートしまーす。期待して待て!
Posted by ゴンザ at 2005年06月08日 19:00
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