2017年06月18日

アイドルの職業倫理 〜免停のタクシードライバー〜





どうも、ゴンザです。

昨日のAKB選抜総選挙で、須藤凜々花さんが突然結婚を発表したことが話題になっていますね。色々な意見があります。裏切られたとか、非常識だとか、一人の女性が恋愛と結婚をするのは当然の権利だとか。

なるほどなあ、と皆さんの考えを読みながら、自分なりに納得できる観方にたどり着いたので、ここに書いておきます。

私は今回の彼女の行動、マスメディアの記事を読む限りで感じるのは、職業倫理的に問題があるのだろうということ。恋愛する権利、結婚する権利が、一人の人間としてあるのは当然。ただ、「アイドル」という職業人としては、まずいのだろうと。

アイドルとは、おそらく「疑似恋愛という夢」を商品として売る職業なのだろうと思います。「私と恋愛することを妄想してみない? きっと楽しいよ?」それこそがアイドルの本質なのでしょう。

もし、「疑似恋愛という夢」ではなく、その他のモノ、例えば歌やダンスや演技や機知、そんなものを売れるようになった時、その人は逆説的ではありますが、アイドルではない他のものになるのだろうという気がします。

さて、「疑似恋愛という夢」を商品として売る以上、容姿が良いこと、スタイルがいいこと、性的魅力があることなどは有利に働きますし、それを磨くことで商品の価値も上がります。会って楽しいこと、会話に魅力があること、ファッションセンスがあることなども同様です。

アイドルはその商品価値を上げるために、日々上記のような魅力を増すことを努力するわけですが、逆に「疑似恋愛という夢」の商品価値を下げてしまうことがあります。その最たるものが、アイドルの個人的恋愛であり、結婚という行動でしょう。

今回、須藤さんは自分の商品価値を大きく下げることで、いままでそれを買って来た人を失望させた。一番まずいタイミングで。そのことが、職業人として非難されているのです。自然人としてではなく。

分かりにくい部分があるので、ちょっとたとえ話をしてみます。

あなたは出かけるとき、よく個人タクシーを呼んでいました。Sさんというその50がらみの男性運転手は、運転が丁寧なので気に入っていて、毎回お願いしていました。

ある日、降りる時にSさんが言いました。

「今個人タクシー組合で、ベストドライバー賞っていうのやってまして。乗ってくださったお客様には、毎回1枚この投票ハガキを差し上げてるんです。できればなんですが、私に投票してくださるとうれしいです」

ああ、そうなの、と受け取ったあなたは、快く投票しました。Sさん、賞をもらえるといいな、と思いました。

しばらくして、授賞式がインターネット動画で公開されるという話を聞き、あなたがそれを観ていると、Sさんはたくさんの個人タクシードライバーの中で、なんと20位になり、拍手を受けて壇上にあがりました。よかったなあ、と一票を投じたあなたは喜びました。トロフィーをもらった後、Sさんはスピーチをはじめました。

「私の車に乗ってくださっている方、投票してくださった方、ありがとうございました。ですが、この場を借りて言います。私、しばらく前から免許停止状態でした。そのままお客様を乗せていました。すみません。タクシードライバーを、辞めます」

え……? 免停? しばらく前から? 客乗せちゃダメでしょ? なんでベストドライバー賞にエントリーしたの? なんで辞退せずに賞をもらったの? 先に事情を話してエントリー取り消すべきじゃなかったの? で、なんでこの他のドライバーの晴れがましい席でそれを言ったの?

免停は、悪いことではありますが、だれにでも起こりうることです。それ自体は自然人として罪とは言えません。が、タクシードライバーとしては大きく商品価値を下げることですし、なおかつそれを隠して仕事を続け、賞レースにまで参加していいものとは言えません。職業人として失格と言われても仕方がないでしょう。

須藤さんの行動に対し、怒りをぶつける人について、もし冷静に擁護する理屈があるとしたら、こうしたものではないかと思うのです。





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posted by ゴンザ at 14:03 | 静岡 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 小論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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